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本質的に精神的な支えとなるワイナリー、シャトー・シャス=スプリーンを所有している私たちには、果たすべき義務があります。

ワイン業界では、懐古趣味の強いマーケティングが行われています。「憂いを払う」という意味のこの美しい名を大切にするなら、採るべきではない手法です。ノスタルジックな憂いの中に溺れることがあっても、私たちのワインが憂いを払拭します。

ワインは毎年、予期できない不確実な自然という原則に基づいて評価を受けるのですが、こうした商品以上に現代的なものはありません。それゆえ、古臭い語感を帯びて手垢のついた「本物」という単語よりも、私たちは「正確」という表現を選びます。時間の流れの正確さ(時間と気象)が、現代人にお似合いです。

現代人の暮らしが、テロワールとつながりの強い良品を生み出し続けています。とはいえ、過去からの高い品質を手放す理由はあるのでしょうか? 高品質の良品を作ることは、もちろん今日においても可能です。良品は、新技術を取り入れ、試行錯誤の末に得られた経験を生かして、さらに豊かなものになるでしょう。

私たちは、ワインがもともと持っている性質を損なわないように注意しています。人間か畑まで改造して作られたワインは、ここには分類されません。ワインは発酵、調合、育成を経て作られます。そして、こうした作業の合間に、さまざまな奇跡が起こるのです。私たちはテロワールを分析します。しかし、私たちは芸術家としてのみ介入するよう注意を払っています。私たちは贅沢な日用品の生産者であり、「審美家でもある熟練技師」という表現が私たちにはぴったりです。